第1話

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「では、明日の午後……結婚式を行う。それまでこの部屋でゆっくり休むと良い。シャワー等自由に使って構わない」 ……そんな事より、早く帰らせて。 「では、また明日―――」 「……ま、待って―――!!」 俺は、部屋から出て行こうとした王子を止めた。 「……どうした?」 いつの間にか、俺…何故かお姫様になってしまって…。 見た目はお姫様だけど、中身は男なんです。 だから…貴方とは結婚出来ません―――。 ………何て言えるかぁぁぁ―――!!!!! 「あ…、貴方の名前は……?」 って、そんな事聞いてどうする、俺。 「我の名を忘れたか?」 王子はフッ……と笑った。 「ほ…本当に…ごめんなさい!!」 「いや…気にするな。そなたは旅の途中で相当なショックを受けたのだろう……」 王子は、俺の頬をそっ…と触り―――優しくキスをした。 「我の名はアダム。アダム・ステイルだ………おやすみ、愛しいイヴ―――」
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