103人が本棚に入れています
本棚に追加
/435ページ
昌宏
「そうですよね。あの音声を事前に知ることができたから、事前に増山と話し合って取り調べの段取りができましたからね。
まさか田岡君も、盗聴部屋が盗聴されているとは、考えてもいないでしょう。」
勇樹
「いや、どうでしょうか?
確かにここまでは、全て順調に出来てはいますが。
逆に言えば、順調すぎたのではないでしょうか?」
将生
「どういうことですか?」
昌宏
「勇樹さん。何か、あるんですか?」
勇樹
「確かに、順調なのは良いことだとは思いますが、ここまで順調すぎると、かえって不自然ではないか、そう考えてます。
あまりにも順調な流れ。田岡君も少しばかりは不信感が出ているでしょう。」
昌宏
「でもそれは、元々の計画通りではないですか?
我々と、警護課に不信感を持たせて、お互いに不信感を抱いているという演出のはずでは?
それで田岡君に、どちらを信じていいか迷わせることで、我々と増山が繋がっていることを悟られないようにする。そういう流れが出来ているはずです。」
将生
「そうですよ。勇樹さん。」
最初のコメントを投稿しよう!