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勇樹
「今回の増山の呼び出しのタイミングが、少し早すぎたのでは?と思いましてね。
我々も、少し焦りすぎたのでは?」
昌宏
「勇樹さん。それは考えすぎでは?」
将生
「私も昌宏さんと同じです。
勇樹さん、なぜ、そう思うんですか?」
勇樹
「いいですか、二人とも。
増山が警察から『平嶋を任意同行した』と連絡を受けてから、直ぐに取り調べをするために△□警察署へ向かう必要があったんです。
だからといって、あの公衆電話の音声がないことには、どうにもならなかった。
だから、田岡君が公衆電話の音声を選別する時間を待つ必要があったんです。
待っている間も、どんどん時間が過ぎていった。
だから焦って、田岡君が音声の選別を終えた瞬間に事を進めてしまった。
少しタイミングとしては、不自然だったかもしれません。
私は、このタイミングが、少々引っ掛かるんです。
これを、田岡君に勘づかれないか、心配になりましてね。」
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