指と唇10

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指と唇10

「チサト、泣かないで。 俺は変わろうと思ったんだ。 でも…無理だった。 チサトがどんな顔になるのか、チサトはどこまで大丈夫なのか。 知りたくて、知りたくてしょうがない。 この一週間で俺とチサトの関係が壊れてもいいと思ってる。 でも本当の俺を知らないで俺のこと、愛してるなんて言わないで欲しかった。 それに…。」 男はハッとして口を閉じた。 これより先は、言うまいと言うことらしい。 「ねぇ…お腹、痛い。 トイレに行かせて…。」 五分の沈黙の後、チサトはか細い声で言った。 震える身体、冷や汗、お腹から聞こえる音。 男は二日くらい前までは抑えたかった自分の欲求を、隠すこと無く口元に出した。 その顔のままチサトの足のロープを解いた。 チサトの身体を軽々と抱きかかえて、処理のできる場所へ向かう。 チサトをとりあえずトイレに座らせると、男は問いかけてきた。 「チサト、自分で抜きたい? それとも抜いてもらいたい?」 「そんな事言って…。 私が抜けないのわかってるでしょ?」 「そうか。 自分で抜くって言ってくれたら、目隠しも手の拘束も外したのに…残念だ。」 えっ、と驚いたチサトのことなど気にしていないように男はチサトのプラグの方に手を入れて一気に引き抜く。 「ああああぁぁぁああぁっ!」 プラグをどこかに放り込むと男は、チサトの股間で便器に勢い良く吹き出した軟便を眺めていた。 その軟便はだんだんと固形化して行き、最終的には普通の便が出て来た。 「……ふっ…グゥ…ウウゥ…。」 チサトは止まらない便をどうにかしたいのに、解放された便意はとどまることを知らない。 その間に男は新たに準備しているようだ。 また水の音が聞こえる、今度はさっきのベッドより近くで。 さっきはこのお手洗いで準備していたのだ。 「チサト、ちょっとお尻拭くよ。」 トイレットペーパーを出す、カラカラと言う音がした。 男はさっきプラグを抜いたのと同じ態勢になってチサトのお尻を拭いた。 もう一度同じ音がして、また拭くのだと思ったらさっきのプラグと形は似てるけど、金属のように冷たい物が急に入ってきた。 「ピャァ!?」 そして今度はまたお腸内にさっきと似たような暖かなものが広がって行く。 だがさっきとはスピードも早くなっているし、何より先ほどの量をすでに超えていた。
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