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指と唇17
どのくらいの時間が経ったかわからない。
肘掛もなくただ座面に腰掛けているだけのチサトにとって、背もたれは見た通り唯一の拠り所である。が、背もたれに合わせて背中を付けると動く怒張が真っ直ぐ入ってきてしまって、快感に抗うことが出来ない。
が首輪を背もたれに繋がれている限り背もたれから離れることも出来ない。
手を置くことも叶わず、力なく体の横にぶら下げている。
声なんて掠れてとうに出なくなり、泣き叫ぶ余力もなく、ただ目を伏せて快感の波に乗り続けるだけ。
規則的に揺れるからだを眺める男が立ち上がりチサトに近づく。
「これでいい子になったかな?チサト、まだ壊れないでね。たのしいたのしい1週間の始まりなのだから。」
耳元で聞くその声にすら、快感を覚えてしまう。
「止めるね。」
そう言うとスイッチを切りチサトの体を抱え、薄暗い廊下を歩き始めた。
元の部屋に戻るのかと思ったら、綺麗な別の部屋だった。
「この部屋はね俺達が寝るための部屋。
さっきの部屋とはコンセプトが違う。
だからこの部屋では首輪も腕輪も外してあげる。
まぁドアは鍵かけるから逃げられないけどね。
逃げようとしたらさっきの部屋に戻ることになるからね。気をつけてね。」
そう言って男はチサトの拘束を解いていく。
触られる度に体がはねあがる。
「チサトこっちに来て。お風呂に入ろう。」
湯船にはたっぷりのお湯がはられていて、柔らかな湯気が立ちのぼる。
男はチサトのワンピースを脱がしラバーのパンツを脱がし、アナルの怒張を抜く。
抜かれた瞬間にチサトは腰を抜かして崩れ落ちた。
閉じないアナルがピンク色にテラテラと輝いているのを見て男は幸せそうにため息をつく。
「チサトのここ、すっかりエッチになっちゃったね。
我慢我慢明日には沢山できるし。」
チサトは変わってしまった自分の体が悲しくて涙が流れそうになった。
男が浴室に手を引いてくれる。
チサトはこの風景は前と一緒だと思う。
チサトの中でなんで?と疑問がクビをもたげる。
「俺が洗ってあげる。」
そう言うと男はチサトに優しくお湯をかける。
直接かけるのではなく1度手にかけてお湯の勢いを殺している。
その優しさもチサトは見たことがあった。
ボディソープを手に泡立てると、首を両手で洗い耳の裏を洗う。
優しくて大好きな男の手だ。
頬を涙が伝う。
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