指と唇8

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指と唇8

チサトはあの音のことを思い出していた。 ぼんやりとした頭で厨房のおばさんのことを思い出した。 『衛生がうるさくなったから生肉は素手で触っちゃダメなのよね。』 そしてあの音…ああ、わかったゴム手袋だ。 「…汚いと思うなら、…もうやめて……。」 ゆるゆると動いていた中指が止まった。 と、思ったら指を二本に増やして勢い良く突き立てる。 指は抵抗無く吸い込まれ、中をかき回す動きももはや刺激に変わっていた。 「チサト、俺はここを汚いなんて思ってない。 さっき口で散々舐めてたんだから。 ちなみにゴム手袋は中に傷を付けないようにと、この方が滑りが良くなって痛くないようにしてるつもりだ。 それとも、俺のザラザラの指で直接やられたいのか?」 チサトは首を横に振った。 そうすると、三本目の指が追加されて圧迫感が増してチサトの口から少し低く、しかし愛らしいような声が漏れてくる。 「アァウ…グ、グググギィ…。」 「でもおかげで、こんなに簡単にここまで広がったな。 もう少しほぐしたら、お仕置きの本番だ。」 そう言うと、黙々とその小さかった穴をゆっくり、時に激しく掻き回した。 チサトはそこに入っていると言う背徳感、排泄しているような解放感、そして彼に虐められていると言うずっとあった自己憐憫にヨガり始めている。 しばらくすると、男が指を抜いて立ち上がった。 「ちょっと準備してくるからこれで我慢してな。」 そう言って男はチサトのアナルにさっき止めたローターをつるんと入れてスイッチをマックスに合わせた。 「ん!アァ…ハッンン!」 少しずつ目覚めるチサトを尻目に男は準備を始めた。
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