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とりあえずそんなこんなで待機してると、女の子たちが次々待機所に入ってくる。
「タートルネックちゃん、アキちゃんおはよう!」
「おはようございます!」
No. 1のユキさんから挨拶される。
「おはようございます」とタートルネック。
よし、出来たな。
心の中でホッとしてると、ヤツがナンバーワンに言った。
「何でおはようなの?」
「え?」
ユキさんはゴテゴテに飾ったケータイの画面からタートルネックに視線を移す。
「アキちゃんが言った。ございます付けろって」
こいつ…!また誤解させるような言い方を…!
「ユキさんはいいの!あんたは最近入ってきたばかりでしょ?下っ端なんだから敬語使いなよってこと」
「ふうん」
またコレか。
ユキさんの手前、イライラを何とか抑えていると、タートルネックは訊く。
「どうやったらございます付けなくていいの?」
「…そうだな、あんたがナンバーワンにでもなったらそれでもいいかもね」
それを聞いたタートルネックは思いついたように言った。
「じゃあナンバーワンになる」
その瞬間、待機所は静寂に包まれる。
この時のユキさんの引きつった顔は今でも忘れない。
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