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 確かに、暗い。  街灯はあるけれどかなり間隔が空いていて、通る車があればライトで明るいのにそれも無いから、都会の夜に慣れた目にはだいぶ闇が濃い。  けど、その分ふと見上げた空にはたくさんの星が見えた。  あまり鮮やかに見えて、つい目を奪われていると 「置いてくよ」 言われて、慌てて前に目を向けた。 「すいません」  少し歩いてから、前を見たまま彼は言った。 「あんまり、君、危機感無い人?」  言われて、私は首を傾げた。 「……そうですね。言われたことあります」  彼はちらりと私を振り返り、また前を向いた。 「まあ、いいけど。どうしよう、どうしよう、って不安がる女の子連れて歩くのも、それはそれで大変だろうし」
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