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「でも本当にすごい部屋だし、すごく大きい家だよね。初めて優悟君が社長の息子って思った」
二人でベッドの上でゴロゴロしながら私は優悟君にいうと、優悟君は苦笑した。
「俺は小さいころこの家が嫌いだった。学校とかでもあそこのお坊ちゃんみたいに言われて、いつも人と距離がある気がしていた」
「だから、大学では隠してたの?」
「そうだな。そういう目で友達からも、もちろん彼女からも見て欲しくなかったから」
その言葉に、いろいろ嫌な思いもしたことが伺えて私はじっと優悟君を見た。
「でもどうしてそんなに普通の生活がなじんでるの?お母様も生粋のお嬢様でしょ?」
私の疑問に、優悟君は少し考えるような表情をした。
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