初めての市場

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「ところでミランさん、第二皇子様っていうことは、第一皇子様もいらっしゃるんですか?」 「そうそう。ヒョンジョン国王の正室(第一夫人)の息子で、次期国王と言われているスンヒョン皇子様が第一皇子様よ。もう結婚されてて、正室と側室が1人ずついらっしゃるの。今のシンファの国の王妃様はこのスンヒョン皇子様のお母様になるの」 「そうなんだ」 「それとヒョンジョン国王の側室(第三夫人)の娘でサラ皇女様もいらっしゃるわ。スンヒョン皇子様とヨンウォン皇子様の妹ね。まだ12歳だから幼いんだけど、天真爛漫な皇女様よ。たまにここにも遊びに来られるから、実桜もお友達になれるんじゃないかしら」 ミランさんが、温かい笑顔を私に向ける。 友達か…。 ここに来ての知り合いってボクシム先生とミランさんとミンジュンさんしかいないもんね。 そういえば優里、元気かな? クラスの友達もみんなどうしてるのかな? パパやママ、きっとすごく心配してるよね…。 会いたい…。 パパとママに会いたいよ…。 急にじわじわと涙が浮かんでくる。 うつむいて今にも泣きだしそうな顔をしている私を優しく包み込むように、 「今日もたくさんお手伝いをしてくれたからお腹がすいたでしょ。お味噌汁も出来上がったことだし、そろそろ夕食にしましょうか」 ミランさんがニッコリと優しく微笑んだ。
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