二度目の再会

11/13
前へ
/208ページ
次へ
ヨンウォンはごろつきたちが周りにいないかを確認しながら、店から少し離れたところで実桜を見ていた。 さっきまで涙を流しながら自分に反論していた実桜が、とても嬉しそうな表情で簪や宝飾品を見ている。 瞳をキラキラとさせながら品物を手にとっては眺め、揺らし、光にかざしたりと満足そうな顔をして微笑んでいる。 そんな実桜の姿を見ながら、ヨンウォンは目を細めてふふっと笑った。 (あれだけ断っていたのに喜んで見ているではないか) 長い髪を結んでいる実桜の赤いリボンが、風でひらひらと揺れていた。 そんな実桜の姿にヨンウォンはなぜか心が和んでいた。
/208ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4087人が本棚に入れています
本棚に追加