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お肌が綺麗になって、よく眠れて、女性にはとてもいいお茶。
どこの国でもいつの時代でも、女性が綺麗になりたいっていう気持ちは一緒だよね。
私はそんなことを思いながら菊花茶を一口飲んだ。
「おいしいー。ハーブティーみたい」
「はーぶ…てぃ?」
サラ皇女とソユンさんが首を傾げながら一斉に私の顔を見る。
「あっ…、私の知っている香草茶に似てるような気がして」
「香草茶? 実桜さまも菊花茶に似たようなお茶を飲まれたことがあるのですね」
ソユンさんが私の方を向いて、湯呑みを持ったままにっこりと微笑む。
「そっ、そうなんです。このお茶は初めてなんですけど…」
私は少し焦って返事をしながら、梅の花を模したお餅を手に取り、パクっと口に入れた。
「わぁー、これも甘くておいしーい」
上品な甘さに自然と笑顔がこぼれる。
やっぱりスイーツはおいしいなー。
「そうなの。このお菓子もとてもおいしいの。実桜さまもソユン様もたくさん召し上がって!」
サラ皇女の言葉に私とソユンさんの顔がさらに綻ぶ。
ひと通りお茶とお菓子を楽しんだあと。
「実桜さま」
皇女が少し恥ずかしそうに、もじもじしながら私の方を向いた。
「はい。なんでしょう。皇女様」
「ところで、ミンジュン様はお元気かしら? 最近お会いしてなくて」
「ミンジュンさんですか? ミンジュンさんは最近お忙しいのかあまりお屋敷には来られてなくて、私もここ最近はお会いしていないんです」
「そうだったの。お元気なのかしら?」
皇女ががっかりとした表情を浮かべながら呟く。
「多分お元気だと思いますけど。では今度ミンジュンさんが来られる日が先にわかりましたら、皇女様にご連絡しますね。私が協力します!」
私はそう言ってサラ皇女にニコッと笑顔を向け、Vサインをした。
「ほんと? 実桜さま」
「はい。だって皇女様、ミンジュンさんのことお好きですもんね!」
「えっ、やだ、恥ずかしい…」
皇女が頬を真っ赤に染めながら、自分の顔を両手で隠す。
皇女の恥ずかしがる様子を見て、私とソユンさんは一緒に吹き出して笑った。
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