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「ミンジュンは…、どうなのだ…?」
「はい? ミ、ミンジュンさんですか? ミンジュンさんと一緒に来たらってことですか?」
全く予想もしていなかった質問に、私は目を見開いてヨンウォン皇子の顔を見た。
皇子はまた横目でチラッと私を見ただけで、私が聞き返したことには何も答えてくれず、すぐに視線を逸らす。
だけど、皇子の声のトーンから怒っている感じではない気がして、私は少しほっとしながらなんとかこの場が盛り上がるように、一生懸命明るい口調で答えた。
「ミンジュンさんと一緒に来てもきっと楽しいですよ。それにミンジュンさんだったら世の中の女の人はみんなうれしいと思います。優しいし、イケメンだし、エリートだし。一緒に市場に行ったときも、いっぱい女の人がミンジュンさんのこと見てたんですよー。皇子様もそう思うでしょ? 」
だけど皇子はかなり不機嫌そうな顔を私に向けた。
「私の前で随分とミンジュンのことを褒めるんだな。ミンジュンのことがそんなに好きなのか?」
「わっ、私がですか? ち、違いますよー」
慌てて私は大きくブンブンと首を振る。
そしてこれ以上皇子の機嫌が悪くならないよう、急いで否定した。
「女の人だったらミンジュンさんみたいな人に誘われたら誰だってうれしいっていう意味です。ミンジュンさんが好きとかじゃありませんから」
確かにミンジュンさんはイケメンだし、優しいし、いつも助けてくれるし、あんな人が彼氏だったら最高だと思う。
好きなのかと言われたら確かに好きなんだけど。
それはボクシム先生にもヨンウォン皇子にもソンヨルさんにも言えることで。
恋として好きなのかと言われたらよくわからない。
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