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ふぅ…
そうして一旦ゆっくり目を開け、気持ちを現実に戻すと私の中の1日がようやく動き出すのだった。
今日は幸い天気も良い。
まわした洗濯だけ、外に干すだけ干して
ようやく私は外に出た。
この日は、中学時代の友人と会うことになっていた。
その友達とは10年来の付き合いで、
珍しく私が何でも話せる友達の1人だった。
瀬川まゆ
フワフワした雰囲気の友達で中学時代ずっと一緒にいた友達の1人だった。
木の温もりが感じられるレトロな雰囲気の
いつもの喫茶店につくと、
友達はもうそこに来ていて飲み物を、
注文していたので私も店員さんを呼び、
何時ものカフェ・オ・レを注文した。
熱々のカップに注がれたミルクたっぷりのカフェ・オ・レを待ちながら、私は友達に声をかけた。
「まゆ、久しぶり。相変わらず仕事忙しいの?」
するとまゆは、ユルっとしたいつもの柔らかな雰囲気で
「うん、ボチボチかなぁ…12月は決算期だから忙しいけど、今は割と平和にやってるよ~」
と言った。
「そっかぁ、ならちょっと休む暇あるのかな。あんまり無理せずにたまには好きな事しなね」
少し色素の薄い肩まで伸びた、天然パーマの髪の毛とホワホワした雰囲気から、癒し系女子と思われがちな彼女だが、実はものすごく仕事の出来る子だった。
私のお得意先の会社の部署でも営業アシスタントとしてバリバリ働き、場合によれば彼らのスケジューリングや経理もどきまでやってしまうような、そんな子だった。
「あ、やっぱりホットティー飲むと眼鏡くもるねぇ」
眼鏡を真っ白にしながら、
ふふふ…と笑う彼女に思わずつられて笑ってしまった。
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