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学校の帰り、その男の子は家には向かわず、寄り道をした。
行く先は、おばあちゃんの家。
おばあちゃんは一人暮らし。
おじいちゃんは男の子が赤ん坊の時に亡くなっていたから、顔も覚えてない。
ただ、お仏壇に飾られてある写真を見て、こんな人だったんだなって思うばかり。
インターホンを鳴らすと、おばあちゃんは笑顔で迎えてくれる。
男の子は何も言わずに、入って行く。
そして、テレビを見たり持っているゲームをしたりする。
お腹が空いてきた頃には、いつもお菓子が出てくる。
おばあちゃんは、孫のことは何でも分かっているようだ。
黙々と出された物を食べる。
たぶんおいしいのだろう。
と、おばあちゃんは想像して、うれしい気持ちになる。
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