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ホテルの一室。
男女は営みを終えた所だった。
「今夜はもう帰るよ」
「もう少しゆっくりしていけばいいのに」
「明日、早いんだ」
「今度はいつ会えるの?」
「そうだな・・・」
「来週は?」
「また連絡するよ」
「そんなこと言って、メールさえなかなかしてくれないじゃない」
「分かった。必ずするよ」
「絶対よ」
「ああ」
男は女の引き留めをかわすように、服を着て部屋を出た。
さすがに今夜は遅くなるわけにはいかない。
明日は男が主役の結婚式だった。
花嫁もまさかこんな時に、花婿が他の女といるなんて思ってもみないだろうに。
まあ、今に始まったことではないが。
結婚なんて形だけのもの。
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