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「それはちょっと……私の想定したものとは違う方向に向かっているわね」
おかしい。
恵美子は眉根を寄せ、思案する。
双子が美夕に絆されていたのは昔からだ。
恐らく一緒にいる時間が長かったせいだ。
双子をそのままの状態にしておけば、美夕を本格的に追い出そうとした時に少々厄介な存在になりそうだと恵美子は以前から考えていた。
ならば、彼らに美夕を拒絶したくなる情報を与えればいいのだ。
何も知らない彼らに、香月家の過去の情報を与えてやればいい。
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