目が覚めるとそこには…

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サボテンがあった。 100均で買ったとは思えない立派に育ったサボテン。 教室のみんなが精魂込めて、 陽に当て適度に水をやり、 そして立派に育ったサボテン。 直径40センチはあるような嘘みたいな本当の話。 ポカポカ陽気の放課後の教室で、 私はこのサボテンとのんびり外を見ながら過ごすのが日課だった。 どこからかユーフォニアムの音が聴こえる。 きっと、吹奏楽部が定期演奏会の練習をしているんだと思う。 そのとき、ガラと扉が開いて いきなりアイツが現れた。 そしてアイツは一言、私にこう言った。 「好きだ」
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