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だがコイツもそろそろ限界のようで、突如乱暴に腰を掴まれたと思ったら、激しいピストンにベッドが軋んで揺れた。
「は……ッ……!」
低くてエロい、押し殺したような声と共に、腹の上に生温っかい感覚が飛んでくる。
ふと、それを指でなぞれば、独特のヌメリと軋むような感覚が、またすぐにも欲情を煽る。
とりあえず達ったことで我に返ったのか、荒い呼吸を整えながら、バツの悪そうにヤツが俺を見つめた。
「ごめっ……俺んこと、嫌いんなった……? こんなエロヘンタイはもう御免だって」
「――思わねえよ」
「え――――?」
だって俺も同じだからさ。
俺ら、お互いに腹の中じゃ似たようなこと考えてんだって思ったら、急に可笑しくなってきて、俺は目の前の肩先を抱き寄せた。
「同じ。俺もお前とぐっちゃぐっちゃになりてえって、いっつもそんなことばっか考えてた」
このままもっともっと深く絡め合わせたい。
もっともっと、おかしくなるくらい強烈に激しくオマエと繋がりたい。
窓の外を見上げれば橙色の三日月が秋空高くに浮かんでいた。
◇ ◇ ◇
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