かぼちゃあんどん

13/14
80人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
 だがコイツもそろそろ限界のようで、突如乱暴に腰を掴まれたと思ったら、激しいピストンにベッドが(きし)んで揺れた。 「は……ッ……!」  低くてエロい、押し殺したような声と共に、腹の上に生温っかい感覚が飛んでくる。  ふと、それを指でなぞれば、独特のヌメリと(きし)むような感覚が、またすぐにも欲情を(あお)る。  とりあえず()ったことで我に返ったのか、荒い呼吸を整えながら、バツの悪そうにヤツが俺を見つめた。 「ごめっ……俺んこと、嫌いんなった……? こんなエロヘンタイはもう御免だって」 「――思わねえよ」 「え――――?」  だって俺も同じだからさ。  俺ら、お互いに腹の中じゃ似たようなこと考えてんだって思ったら、急に可笑しくなってきて、俺は目の前の肩先を抱き寄せた。 「同じ。俺もお前とぐっちゃぐっちゃになりてえって、いっつもそんなことばっか考えてた」  このままもっともっと深く絡め合わせたい。  もっともっと、おかしくなるくらい強烈に激しくオマエと繋がりたい。  窓の外を見上げれば橙色の三日月が秋空高くに浮かんでいた。 ◇    ◇    ◇
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!