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第二ボタンまで外した俺のシャツ、三つ目のそれにヤツの指先が掛かった瞬間が最高潮、まるで乾季に水の如く心臓が高鳴り出した。
「脱がして……くれんの……?」
余裕を装って、ニヤけ混じりで、ヤツを見つめて微笑ってやった。
何、俺、この期に及んでまだ格好つけてるなんてバカみてえ――
けど仕方ねえだろ?
今日は俺、てめえに組み敷かれてやってんだから。そんくらいのプライド残しておいてよ。
ウダウダとそんなことを考えてる自分が可笑しくて、苦笑いがこみあげた。
その瞬間にいきなりボタンを引き千切られて、俺はギョッとし、焦って腰を浮かせちまった。
「なッ……っ!?」
突然裂かれたシャツからボタンが転がって床を這う。
あまりの驚きに、ヤツの表情を窺うより先に、転がる欠片を追いかけるように視線だけが泳いでいた。
「悪ィ、なんかお前のエロヅラ見てたらヘンな気分になってさ? もうちょい……乱暴にしてもい? それともこーゆーの、嫌?」
「や……別に……こーゆーのって言われても……」
「例えば、縛ったりとかさ? それかレイプ――みてえな無理矢理系?」
「……ッ……は!?」
「前から思ってたんだー、一度オマエを啼かせてみてえ……ってさ? や、泣かせるっつーより……めちゃくちゃにしてみてえ……とか」
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