8人が本棚に入れています
本棚に追加
/103ページ
「おう、終わったか」
「あっ、カイトさん」
報告を終えると、カイトが現れた。
「久々の採取課らしい仕事はどうだったんだい?」
「いやもう、めっちゃ楽しかったよー! あたしを組み込んでくれてありがとうっ!!」
瞳をキラキラと輝かせるフェン。
「そうかい、そいつぁ良かったな」
「はい、おーごーり! おーごーり!」
「はは、元気なこった。でも、今日はまだ生憎と仕事でな。今度の休みでいいかい?」
「もっちろん!」
フェンとカイトが話している間に、マグナがヒーリアに話しかける。
「ふふ。あの二人、とても仲が良いですね」
「カイトさんは甘えられると弱いからね。『仕方ねぇなぁ』って」
「あ、今の声真似、結構似てました」
「え、ほんと?」
そんな他愛もない話をするマグナとヒーリア。
マグナは子供だと思われてしまうためヒーリアと違ってファンはいない。
しかしカウンターにいる彼女から見てみれば、下手な大人よりずっとしっかりもので、節度もあることがよくわかる。
特にフェンのようなダメな大人が側にいるなら尚更のこと。
だから、あくまで窓口業務中であるからあまり話し込むことはできないが、少しだけヒーリアもマグナとこうして話したりするのだ。
最初のコメントを投稿しよう!