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第一章・曖昧な職員たち
マグナは着替えを始める。もちろん、『お仕事』に向かうため。
紺色のブレザーとベレー帽、プリーツスカートに緑のリボンタイ。所属している『カンパニー』と呼ばれる場所の正式な制服に、慣れた手つきで着替えていく。
そしてニーソを履き、ブーツを履いて、最後にその腰まである白い髪をツインテールに結び直せば、彼女の支度は完璧となるのだった。
「カイトさん、お待たせしました」
マグナは扉を開き見上げる。そこにいたのは、ワイルドな逆立った黒髪と、屈強な肉体が特徴的な190cmほどの大きな男性。
マグナは139cmしかないため、ほぼ真上を見上げる形になっている。
「応。じゃ、行くぜ」
そう言ってマグナの先を行く男性。
彼の名はカイト=スティール。マグナの先輩にして、今回マグナの受けたとある依頼の協力者である。
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