第二章・日常は喫茶店から

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「もしかしたら、中にも何かあるかもねー」 「はい。中も調べてみましょう。先に補強しますね」 マグナは扉をまず補強し、船の後方にあるその扉をそっと開ける。そして、部屋の床を補強した。 「これで入れますね」 マグナは部屋に入る。部屋の中は思ったよりも薄暗かったため、ランタンに火を点けようとしたその時だった。 「きゃっ……!?」 突如マグナの横を影が走った。そのまま逃げる間もなく後頭部に強い衝撃を受け、子供らしい悲鳴をあげた。 「マグナちゃんっ!? どうしたのっ!!」 マグナが明かりを点けてから入ろうとのんびりしていたフェンが慌てて入ると、マグナは既に倒れていた。 「まずい、防御魔法をかけてなかったから……!」 マグナは魔法がなければ、身体能力は幼い少女と全く変わらない。弱い攻撃程度でも簡単に倒されてしまう可能性は十分にあった。
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