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稼いだ金は再び女優という大舞台に立つためにつぎ込み、スタイルや容姿はもちろんのこと、演技力に磨きをかけるためにスクールに通い、語学や様々な分野にも時間を費やした。
なぜここまでするのだろうか?
私はよく自分に問うてみた。
期待しているからだろうか?
こんな地の底にもきっと光が差し込んで来ると、少女のように白馬の王子様の登場を待っているからだろうか?
いいえ。
そうではないことは自分が一番わかっている。
震える足に力を入れ、必死に大地を踏みにしるのは唯一たった一人の為。
表舞台を引いてから落ちぶれてしまったこんな私の為に、42000円を支払って何をするでもなく私を励まし続けるたった一人のファンの為。
私は地の底であがき続けているのだ。
怪しく光るネオンの光は絶えず私に降り注ぎ、私はそれを睨み返した。
「必ず、女優に返り咲いて見せる!」
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