第4章 繋がり

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74 一花を悩ませるもの…4 「! 廉司さんっ?」  小さい体をベッドに放り上げ、抵抗できないように組み敷いた。  もがく一花の両手を頭上で纏め、朱く色づいた耳たぶを噛む。 「や、わ、私の話」 「ちゃんと聞いた。嫌じゃないんだろ?」 「な、なんか違いますっ。そういう意味じゃな」  苦情を漏らそうとする唇を強引に奪って黙らせる。しばらく口内を舌で愛撫していると、一花の体から強張りが抜けてきた。頃合いを見計らって解放する。一花の目は今にも蕩けそうだ。  上下する彼女の肩に顔を埋める。 「一花、好きだ」 「……」 「あれからずっと会えなくて、連絡が来なくて淋しかった。お前の事ばかり考えていた。……なぁ、頼むから」  もはや告白という格好のいいモノではなく、懇願になっていたが構わない。 「頼むから、大事にさせてくれ」 (お前が手に入るなら、俺はどんな無様な姿にも成り下がる)  呼吸が静かになった一花から返事はない。  だが、逃げようとする気配もなく、試しに封じていた両手を離してみたが彼女は廉司の下で大人しくしていた。  それを了承だと受け取った廉司は、ゆっくりと一花の服に手をかけ、一枚ずつ床に落とした。   彼女の身につけていたものが重なり落ちる絨毯の隅で、満腹になったとらが平和な寝息を立てていた。
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