小さな物語

名前

「…好きだ」

どうせ覚えてないって思ってた

「俺も好きだ」

叫んだところで、もう二度と届かないって思ってた

「愛してる…」

でも、届いた

「俺も、愛してる」

ちゃんと言葉にすれば、届いたんだ

「二度と離さない…お前の名前も忘れない…陽介…陽介、陽介、陽介…！」