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この世界が壊れて半年が過ぎていた。周りには死んでも尚、動き続ける化け物ばかりだった。
私達は少数の生き残りと共に世界を移動し続けていた。逃げ回るには日本は狭いと感じたが、今では日本にいた方が良かったのかもしれない。
でも日本には武器が少な過ぎるという問題もある。
「手分けして探索。A班は右から、B班は左から回れ。何があるか分からない。気を付けてかかれ」
「了解。A班、行くよ」
ルリの指示でA班の班長を務める私はA班にそう言い、右から回って、探索を始めた。A班、と言っても二人しかいないのだけれど。
「カク、最初の部屋に入るよ」
「了解。先行する」
「OK」
一般人の私達が生き残れているのは奇跡に等しいものだと思う。でも銃の扱いは偽物ながらに触っていたから多少はどうにかなった。
それに壊れた世界で出会った人達も中々に強くて、頼れる人ばかりだった。このカクにしてもそうだ。何故か初めて会った気がしないけど、凄く頼りになる。
その集まりで生き残りを集めて二十五人程度になっていた。車での移動、船での移動もあった。
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