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「よくわかってないのかよ」
ピキッと口端を引きつらせて、浅田が苦笑する。
「なにかをごまかしたり嘘ついてるようには見えなかったし。なんかわかんないけど、誠実さは伝わってきたし」
「やっぱわかってないのかよ」
「とにかく! 占わなくてもいいって思えたから」
「そうか」
苦笑していた浅田の表情に、穏やかさがまじる。
「でも……私たち三人の関係については……占ってほしいかも……」
声が尻すぼみになる。これからこの三人がどういう形に変化するのか、玲子が何を思っているのかは、怖いけど、知りたくないけど、――知りたい。
「じゃあ、やるか?」
静かに尋ねる浅田の声。夏輝の応えを待っている。
知りたい。玲子の気持ちを、これからの三人の関係を。でも――夏輝が両手で拳をつくる。
「……誰が」
爪が食い込むほど握りしめ、
「誰がやるかぁあああっ!」
夏輝はテーブルに拳を叩きつけて叫んでいた。
「決めた! うじうじ悩んだってなんにもならない! そうよ知りたかったら直接聞けばいいのよ! 占わなくてもいいのよ!」
「本当にいいのか?」
「いい! 私は玲子さんとこれからも一緒にいたいんだもの! 誰に何と言われようと関係ない。運命なんて私の行動次第でしょうが!」
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