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「……未来は、変えられるんですね?」
「変えられる。だからこれから俺が言うことを意識すれば、今は救いようがなくても――」
「もうちょっとマシな言い方をしてください」
「すまん」
「でもわかりました! いざ、助言をお願いします」
「これを見ろ」
縦一列に四枚並んだうちの、上から二番目が指される。
「これはお前への助言、これからやるべきことを教えてくれる。対策カードだ」
夏輝はカードのポジションを見て、「え、でも」と反論を始めた。
「そのポジションって、本には『希望と恐れ』って書いてましたけど」
浅田が面倒臭そうに顔をしかめた。
「お前あれだろ。タロット本を中途半端に読み漁って知ったかぶりするタイプだろ」
たしかに中途半端な知識しか持ち合わせていないが。
「何冊も読み比べるとわかるが、カードの並べる順番や各ポジションの意味なんてのは、本によってバラバラだ。特にケルト十字はその最たるものだ」
「何冊も読み比べたんですね。浅田さんって意外と勉強熱心……。あ、ほめたんですよ?」
気恥ずかしいのか、ギロリと浅田ににらまれる。
「じゃあ、どれを信じればいいんですか?」
「自分とカードを信じればいい」
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