14人が本棚に入れています
本棚に追加
「顕在意識のとこに〈死神〉が出たぞ」
「ちょっと話変えないでくださいよ!」
「これも前回は逆位置だったが、正位置になったな。つまり本当にお前の中では今までの関係は終わって、再スタートしたってことだ」
「もちろんです!」
「ただし! これはあくまでお前が勝手に思ってる部分だ! ちょっと確認するが、お前、相手の男とはちゃんと話がついてるのか?」
「毎回誘いも断ってるし、毅然とふるまってるし、多分もう察してると思いますけど」
「はあ!? 多分って何だそれ! はっきり言わないと相手に伝わらんだろうが!」
「いつかちゃんと言います!」
「いつかだあっ!?」
「今度言いますってば! はい次行ってください!」
鼻息の荒い浅田を何とかなだめる。
「……現在に〈カップの3〉逆位置」
「どういう意味ですか?」
まだ浅田の眉間にしわが寄っているが、構わず質問する。
〈カップの3〉――三人の女性が聖杯を掲げて楽しそうに踊っているような絵――の逆位置となると、少なくともそのままの意味ではあるまい。
最初のコメントを投稿しよう!