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弱みを握られたとも言っていた。夏輝の言葉に、浅田は否定も肯定もしない。
「わかった! じゃあ占って」
「何を」
「浅田さんと玲子さんの今後」
そしたら、二人の本音がわかるから。
「そんなもん占う必要はない」
「何で?」
「お互いの意志がしっかり定まっているからだ。俺と玲子はそれぞれ別の道を歩むと決めている。進む方向に対して迷いがなければ、それは占う必要なんてない。夏輝は占い師に相性がいいと言われれば、好きでもないやつと付き合うのか?」
「……人による」
あきれ顔で浅田がにらみつける。
「大体占いってのは自分を変えるためにやるんだ。何で俺たちのことをお前にのぞき見られなきゃならない。関係ないだろうが」
「な……っ」
浅田の言っていることはもっともなのだが、「俺たち」「関係ない」という言葉が、夏輝に疎外感を抱かせた。
「今のお前の状態も占わなくてもわかる。また〈太陽〉の逆位置になった」
「何言ってんですか。どこがですか。のびのびしてますよ」
「逆位置ってのはエネルギーのバランスを崩してる状態のことだ。この前のお前は、本来のよさが発揮されないエネルギー過少。でも今日のお前は、エネルギー過多」
「エネルギーが多くて何がダメなんですか」
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