第一章 目隠しは誰がした?

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 これならどうだ、と思ったのだが、浅田はまた腕組みポーズでうなっている。 「なにかお気に召しませんか?」 「ああ気に入らないな」  今度は何だ。 「占いはお告げじゃないって言っただろ。今後どうなりますかって聞いて、それでどうすんだ?」 「どうって、相性がいいか悪いか確認したいだけですけど?」 「それがダメなんだよ」  ビシッと夏輝の眉間めがけて浅田が指差した。 「お前とそいつの相性は最悪ですって言われたとき、素直にハイそうですか、じゃああきらめますサヨウナラってなんのか? 納得できんのか?」 「がっかりはするだろうけど……。あとはあきらめるか、もしくはまた他の人に占ってもらうか……」 「あーっ、違う!」  いらだった様子で浅田が頭を掻いた。 「まず一つ! たかが占いで言われたことを、真に受けてあっさりあきらめるってのが気に入らねえ! でもそれはその程度の恋愛だったってことだからべつにいいがな! だけどな、真剣だったにも関わらず、たかが占いを鵜のみにして好きなやつあきらめんだったら、お前は相当バカだ!」 「バカとは失礼な! ていうか浅田さん、自分でタロットやる人が『たかが占い』なんて、よくそんなこと言えますね!」     
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