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ケダモノたちに
「大変な事をしてくれたもんだなぁ、ヴェルデ!」
Barのドアを開けるなり、ガラハは躊躇わずに俺へ銃口を向けた。
「……やはり吐いたか。あのアメリカ野郎は。」
「やはり、だと!?どういうつもりだ!金に目が眩んだか!」
「アメリカ野郎は、死んだか。」
「……あぁ、揃いも揃ってお粗末な野郎どもだったよ。小指一本で全部吐きやがった。あんなしみったれた肝っ玉でこの街を獲ろうだなんて、ドゥーショもナメられたもんだ。」
ガラハは、再びアイアンサイトの向こう側に俺を見据えた。
「だからこそ解せねぇ。なぜお前は、そんなチンケな野郎の為に、自ら泥舟に乗るような真似をした!」
俺はベストを脱ぎ捨て、両手を挙げた。
ガラハが目を見開く。
「もう俺の用は済んだ。煮るなり焼くなり好きにしろ。」
「てめぇそれってどういう…………まさか、あのガキの為か……?」
ガラハが銃を置いた。そして、カウンター越しに俺に掴みかかった。
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