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翌朝、目を覚ますと、寝ている私を覗き込む様にサシャの顔があった。
「オハヨウゴザイマス」
サシャは元気にそう言う。
ゆっくりと起き上がり、サシャに「おはよう」と言った。
タバコを咥えてバルコニーに出るとサシャの洗濯物は取り込んであった。
朝日が容赦なく降り注ぎ、少し外に出ただけでも汗が滲む。
サシャに朝飯を食いに行こうと言うと、サシャはお腹を押さえて空腹であるジェスチャーをした。
昨日買ったワンピースがお気に入りなのか、そのワンピース姿でサシャはリビングに現れる。
そして二人で部屋を出た。
昨日一人で入った喫茶店に入り、モーニングセットを二つ頼むと、私は新聞を広げた。
その新聞をサシャが裏から突く。
新聞の陰からサシャを見るとサシャは鼻の下にストローを挟んで目を寄せていた。
そのサシャを見て笑う。
そんなつまらない事が私には楽しく、サシャを可愛いと思える瞬間でもあった。
テーブルにモーニングのプレートが置かれ、アイスコーヒーとオレンジジュースが並んで置かれた。
そのオレンジの色とコーヒーの色のコントラストが窓から差し込む光に輝き綺麗だった。
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