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そしてサシャは私の車の運転席に乗ると、
「乗ッテ」
と叫び、車を走らせた。
男たちも車を出して、追いかけてきた。
駐車場の中をタイヤを鳴らしながらサシャはハンドルを切る。
男たちの黒いワンボックスカーはその後を着いてくるが、サシャの運転技術には到底追いつかない様だった。
案の定、向かいから来た車にぶつかって、男たちの車は止まった。
私たちはそのまま駐車場を出て、国道を走った。
「すごいな…」
ハンドルを握るサシャに苦笑しながら言った。
サシャはニコッと笑うだけで、アクセルを緩める事も無く、西へと車を走らせた。
海岸沿いにあるレストランで昼食を取り、帰りは私の運転で帰って来た。
サシャの運転には命が縮む思いだった。
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