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近くのコンビニで気になっていた文庫本を買い、いつも行く喫茶店に入った。
部屋に戻ったら彼女が部屋のモノをすべて持ち出し、もぬけの殻になっていても良いと思っていた。
そんな風に考える自分がおかしくて、つい笑ってしまう。
結局二杯分のアイスコーヒーの時間を潰して部屋に戻った。
部屋の鍵を開けると玄関にはさっき買ったワンピースを着たサシャが立っていた。
「アリガトウゴザイマス。オ風呂、気持チ良カッタデス」
そう言って私の腕を取った。
私が準備した着替えは着ずにそのままバスルームの入り口に置いてあった。
それほどにワンピースを着たかったのだろう。
リビングでそのワンピースを着たサシャを見た。
窓から入る光に彼女の体のラインが透けて見えた。
私は目のやり場に困り、ソファに座った。
「あ、洗濯物ある…」
私は思い出したかの様に彼女に訊く。
「ランドリーっていいよ」
彼女は理解したのか、すぐにリュックサックを開けるとビニール袋を取り出して私に見せた。
洗濯機の前に彼女と一緒に行くと、使い方を教えた。
洗濯物は見せたくないだろうと思い、使い方を教えたのだが、彼女はその場で洗濯物をビニール袋から出して洗濯機に放り込み始めた。
洗濯機のドアを閉めて、洗剤を入れるとボタンを押すだけ。
サシャは教えた通りにボタンを押した。
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