蒼天葬送曲

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そんなことを思いながら、ふと空を見上げた。 強い風に吹かれながらもアイツはとても楽しそうに笑っている。風が散らした花びらが、円を描きながら空へと吸い込まれるように舞っている。 彼女が見たがっていた景色がそこにはあった。 …………この景色を、彼女は見ているだろうか? 「きっと、彼女もこの景色を楽しそうに眺めているに違いないよ。」 アイツが僕の心を見透かしたかのように言う。気が合うじゃないか。もしかして、君となら………
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