円環

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両親は、幼い女の子の人工生命体を引き取って、育てている。 擬似的ではあるが、母親、父親の役割を持つ存在が用意された環境で、正常な人格形成が成されるか、調べるためだ。 私にとって妹のような存在と言ってもいい。 だけど、その娘は人工生命体だ。 いつかは、ドナーとして体をバラバラにされる運命が待っているのだ。 残酷なようだけれど、これが、私達研究員の直面している現実で、日常なのだ。
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