◆年末です。*空は鈍色-そらはにびいろ-

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   ──二十代後半の青年は、とある一軒の家の前にじっと立っていた。  彼の名は向井 時弥(むかい ときや)、自衛隊員である。年末年始の休みをもらい、実家に帰ってきたという訳だ。  どうして彼が家に入るのを躊躇うのか──そこには姉がいるからだ。休みになると弟である彼を連れ回し、荷物持ちから雑用までさせる。
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