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「ねぇー!!3年生にすごいイケメンと美人がいるって聞いたんだけどホントかな?」
「え、それって咲様と怜様じゃねぇーの?付き合ってるんだろ?!!」
「この学園の王子さまのお姫さまだよね!!素敵!」
風雅である生徒会が居なくなって少しは静かになったかと思った束の間、1年生が入ってきて噂は俺達の事でもちきり・・・。
咲「なぁ・・・どっちがお姫さまでどっちが王子さまだと思う?」
屋上の端っこで空を見上げながら隣で俺の肩に頭をすりすりしている恋人に質問する。
怜「そりゃー俺が王子だろ。」
いやぁ・・・スリスリされながら言われてもなぁ・・・。
咲「なんだその当然みたいな言い方・・・。この発情犬」
怜「その発情犬やつに惚れてるお姫さまは誰だよ」
こいつ・・・。
怜の襟を掴んで押し倒す。
怜「なっ!?」
上に乗って俺からキスをした。
いつもはやられっぱなしだけど俺もやる時はやるんだよ。
咲「好きだよ、王子さま」
怜「ははっ、それは反則」
怜は感情を教えてくれた。
みんなといる楽しさを、
一人ぼっちの悲しさを、
恋を教えてくれた。
初めはモジャモシャと仲良くなんてしたくなかったしなろうとも思わなかった。
けど・・・ずっと一緒にいてくれて。
俺の事を考えてくれて・・・。
怜を好きになって良かった。
この学園に来てよかった。
男同士で付き合うなんてきっと平穏な日々じゃない。
世間に出ればきっと苦労や困難が待っているだろう。
それでも・・・怜と一緒に絵描く未来はどこまでも輝いてる気がする。
ーーーendーーー
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