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「で、木津さんは、いつまで裸でいるつもり?」
くすくす笑われ、ハッとする。
「んじゃあ、俺帰るね」
「お、おう。気をつけて」
帰れやと言うつもりが、重ねて「またね」と笑う白井の声と、いきなり眼前に迫ってきた顔とで言葉が続かなかった。
(え……?)
ぱたんと閉まるドア。裸のまま取り残される木津。ベッドの上で呆然と、数秒前に起きたことが頭の中で再生される。
(え? えっ? 今、あいつ……キスした? なんで!? ええっ!?)
くちびるに残る感触と、白井の甘ったるい香り。一体なにがどうなってキスなのか、木津にはさっぱりわからない。
(からかわれただけやんな? それ以外ないよな? あるわけないよな?)
何度も何度も確認して、大きなくしゃみをひとつしたところで、木津はようやく下着を手にとった。
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