仕事の中身

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最悪なのは、便失禁。 皆さん殆どが車イス、または食堂の椅子に座りっぱなしなので、便はお尻全体に広がっている。 大抵は臭いで分かるから、先に大量のウェットシートや替えのリハパン、パット、着替えを用意しておく。 もちろん、全ての介助時には使い捨てゴム手袋は必須。 一人分ずつ捨てる。 状態の悪い人程、失禁してる時が多い。 便が服や下着に着かない様に脱がせ、お尻をキレイに拭き取り、便の付いた服は通常の洗濯物とは別にする。 拭き残しがあれば、他にも付いてしまうからキレイに拭く。 汚物の付いたリハパンやパットは、ポリ袋に入れてキッチリ縛ってゴミ箱へ。 テープ留めの人は居室のベッドで交換する。 車イスからベッドに抱えて移して(移乗すると言う)身体を右や左に向かせてオムツ(パット)交換していく。 ズボンやズボン下などを脱がせるのも寝かせた状態のままでする。 自力で寝返りも打てない人を左右に向かせて身体の下にパットをセットした紙オムツを差し込んでテープを止め、ズボンとズボン下を腰まで引き上げる。 こちらの方がベッドの高さなどは調節できるけれど、これらのトイレ関係の介助(排泄介助)作業は殆どが中腰の姿勢でしていく。 毎日の起床時と食後、1日に最低4回、もちろんそれ以外の時間にもトイレに行きたがる人もいるし、失禁した臭いで気づく時もある。 小柄で体力もあまりない私にはかなりの重労働だった。 そして、一人一人の尿と便の様子も毎回記録していく。 その間にも大島さんの怒号と嫌味は絶えることがない。
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