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「ゼロ! 朧くんから離れろ!」
「!? 野口さん?」
殺される。
そう思った瞬間、
誰かが二人の間に入り込んできた。
どうして? 貴方は、
僕を守ってくれるの?
仲間である彼から?
「……あれ? なんで貴方が、
その子を守るんですか? ダメですよ? ハンターである貴方が」
「一。
そいつから離れろ!」
「離れない。
朧くんは、
俺、
野口一の友人だから」
「うふふふふふ。
なにそれ。
超受けるんですけど。
朧くん。
僕の名前は、
ゼロ。
よろしくね? あぁ、
楽しかった。
また、
遊ぼうね」
「……野口先輩? 自分の顔になにか付いてますか? ところで、
なんでそいつと抱き合ってるんですか?」
「…消毒してるんだよ。
誰かさんが、
また暴走したから」
「! ごめんなさい。
村瀬先輩、
あいつ、
今日は、
何をしでかしたんですか?」
「彼を殺そうとした」
「ごめんなさい。
いつの間にか、
意識を奪われてしまって」
「気にするな! お前のせいじゃあない」
「村瀬先輩!」
「抱きつくな。
それより早く、
着替えてこい」
「はい!」
☆ ☆ ☆
「!?」
(あれ? 今までの事を覚えてない?)
いま、
自分の目の前にいる、
「零」は、
さっきまでの出来事を何一つ覚えていない。
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