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「逃げるって、どうやって」
おっさんは、床にしゃがみこんだ。
恥ずかしげもなく、しゃがみこむものだから、悩ましげな太股が見えている。
やめろ。
「じゃーん、ここに秘密の地下通路があるのです」
おっさんが、床を押すと、通路が現れた。
現れた通路から風が吹き込み、おっさんのスカートが舞い上がる。
魅惑の太股が丸見えである。
「おい!押さえろよ!」
「はい?」
おっさんは、地下通路の蓋を押さえる。
「そうじゃなくて!」
スカートを押さえろ!と、言いかけてやめた。
おっさんの脚を意識してるのがばれてしまうではないか。
「いったい何を?」
「……眼鏡を」
「なるほど」
くいっと、中指で眼鏡をひきあげるおっさん。
再び、地下通路の蓋を開ける。
吹き上げる風。
舞い上がるおっさんのスカート。
丸見えになる魅惑の太股。
見てはいけない、けど、見てしまう。
「ああ!!」
俺は思わず声をあげた。
「拷問されているフリですね。さすがです」
おっさんは、グッジョブと親指を立て微笑んだ。
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