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今日はクリスマス。
世間も浮足立っている。
出番は大倉店長に落合と清水さん。
大倉店長は初めて会うが、事前に直美ちゃんから情報は聞いていた。
厭味を言うから気をつけるようにと。
清水美智子さんとは2度目。
同級生で隣町の高校に通っている。
落ち着いた女性なので年上と勘違いしそうだ。
BGMはさすがにクリスマスソングだ。
さあ、厭味言われないように働かないとね。
レジには大倉店長が入っている。
あっ、大倉店長はサインが通じるっけ?
お客さんが会計後にこちらへ歩いて来るが、大倉店長からのサインは無い。
そうか、サインはバイト仲間のものなのね。
このころになると、お客さんとも楽しく会話できる。
家族連れのお客さんで、子どもがチョコパフェを食べたいと駄々をこねている。
だけど、子どもの手には売店で買ったアイスクリームがある。
そうだよね。パフェのほうが美味しそうだよね。
結局、子どものわがままを聞き、パフェを注文することになった。
ボクのネームプレートを見て、お父さんから一言。
「岸さん、これ良かったら食べて」
アイスを差し出す。
しょうがない、一件落着のため頂いたよ。
「ボク、アイスありがとね」
と、子どもの頭を撫でながらお礼を言った。
このやりとりを遠目で見ていた清水さんが面白がっていた。
「岸くん、凄い!子どもからアイスを奪い取った」
「違うよ、子どもがパフェ食べたいって言うから」
「ムキになるとこ可愛い~」
あれ、からかわれたよ。
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