大滝詠一を聴きながら

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気がつけば もう2月。 立春も過ぎ、暦のうえでは春である。 気温はまだ低いが、日中はポカポカ陽気の日が増えてきた。 バイトはすっかり慣れた。 レジ打ちからサーロインステーキ3人前まで何でもござれ。 葉っぱを拭く作業は森君に交代した。 ボクはあと1週間でバイトを辞める。 元々支配人には2月で辞めると伝えてあった。 清水さんとはあれから会っていない。 もう一度、話してみたい気持ちもあるけどね。 「国鉄マン!君はいつも手を抜かないでやってるな。国鉄入っても出世するぞ」 突然マネージャーがやってきてボクに話しかけた。 思わず苦笑い。 「岸くん、森君の指導が上手いんだって?辞める前に森君を一人前にしてくれよ」 横から支配人も顔をだして突っ込む。 この和気あいあいとした雰囲気は上司が作ってくれるんだなぁ。
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