1 暗黒世界制樹

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 そうだ、さっきよりも高く高くはばたくんだ。  二階の窓は越えた。  後、少しだ。  三階、三階だ。 「はあー!」  ばっさばっさばっさ。 「凄いな俺って。屋上まで来られたぞ」  暫くひたっていたが、ビルを飛び越えなければならないんだな。  よっしゃ、はばたいたまま降りるか。 「ひえー。お股がすーすーするよ」  三階、二階、一回と来て、着地だ。  やったね。 「おーい。女神サーティ、やったよ」  オーロラが再び揺らめいて降りて来た。 「おめでとう。秋永玲。この調子で、『一番高いビルを飛び越えろ』のミッションをこなしてください。新しいミッションの時に、私はいいコロムンさん探しを手伝いましょう」 「どこへ行くんだ。一緒にいてくれよ」  俺は、オーロラへ向かってすがった。 「これは、秋永玲のミッションです」 「そんな冷たいヤツだったのかよ」  拳を握り、唇をかんだ。  味方だと思っていたからだ。 「神は平等です」 「神ってだけで平等なんかない気がするがね」  なんなんだ。  俺って寂しがり屋さんかよ。 「分かった。再び会えるように、俺はがんばる」 「健闘を祈ります」  静かにオーロラが消えた。 「コロムン解除です」  そして、モンシロチョウコロムンさんが俺から出て、スキルも外れたようだ。     
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