1人が本棚に入れています
本棚に追加
そうだ、さっきよりも高く高くはばたくんだ。
二階の窓は越えた。
後、少しだ。
三階、三階だ。
「はあー!」
ばっさばっさばっさ。
「凄いな俺って。屋上まで来られたぞ」
暫くひたっていたが、ビルを飛び越えなければならないんだな。
よっしゃ、はばたいたまま降りるか。
「ひえー。お股がすーすーするよ」
三階、二階、一回と来て、着地だ。
やったね。
「おーい。女神サーティ、やったよ」
オーロラが再び揺らめいて降りて来た。
「おめでとう。秋永玲。この調子で、『一番高いビルを飛び越えろ』のミッションをこなしてください。新しいミッションの時に、私はいいコロムンさん探しを手伝いましょう」
「どこへ行くんだ。一緒にいてくれよ」
俺は、オーロラへ向かってすがった。
「これは、秋永玲のミッションです」
「そんな冷たいヤツだったのかよ」
拳を握り、唇をかんだ。
味方だと思っていたからだ。
「神は平等です」
「神ってだけで平等なんかない気がするがね」
なんなんだ。
俺って寂しがり屋さんかよ。
「分かった。再び会えるように、俺はがんばる」
「健闘を祈ります」
静かにオーロラが消えた。
「コロムン解除です」
そして、モンシロチョウコロムンさんが俺から出て、スキルも外れたようだ。
最初のコメントを投稿しよう!