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「遥夏、いつになったら、会えるのかな……」
◇◇◇
「これが、一番高いビルか……。霞がかってないか?」
俺は、三階建てのビルから、五階建て、十階建てとクリアして行き、この世界での最も高いビルの六十一階建てのビルを目の前にしている。
風が強いな。
気持ちがすくんでしまうが、致し方ない。
根性出して行ってみようか。
「モンシロチョウスキルオン」
行くぜ、六十一階建て黒いバッテンビルよ。
俺は、はばたくんだ。
「ビ、ビル風が強い。それに抵抗力もある。だが、だが、負ける訳には行かないんだ」
バゴオオオン。
ばさばさばさ……。
ばさささささ……。
「よし、前回の五十階まで来れたから、後、十一階を上がれ!」
やった!
とうとう、六十一階建ての上に来た。
後は、気を付けて降りるだけだ。
「あ、羽に穴が開いてしまった! どうするんだ?」
そうだ!
同じ蝶でも。
「アゲハチョウスキルオン」
モンシロチョウのコロムンさんの羽が消えかかって行く時に背中から、アゲハチョウの羽が生えて行った。
うお!
カッコいいー。
大きな輝かしい羽をばさばさとはばたかせて、ゆっくりとゆっくりと下降して行った。
もう直ぐ着地だ。
うわー、怖いけれども気持ちがいいぜ!
とん。
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