ロンド

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 バイト先のレストランに好みの女の子がいる。名を雪枝といい、オレとは別の大学に通う二年生で同い年だ。バイト先では彼女の方が少し先輩で、よくオレに話しかけてくれるし、仕事についても気にかけてくれる。  最近、雪枝は肩まであった髪をショートカットにして、服のチョイスはきれいめでシンプルなものに、メイクもナチュラルになった。それとなく話したオレの好みに限りなく近い。そんなことがあるとこちらも意識してしまうわけで、昨日の帰り際、二人きりになったエレベーターの中で、思わず雪枝にキスをしてしまった。彼女はまんざらでもない様子だったが、友子のことを気にしているようだった。  雪枝の気持ちを確信し、そのまま最後までいってしまいたかったが、良心の呵責とやらに引き留められた。友子と別れることに未練などこれっぽっちもなかったはずなのに。
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