中谷聖子の生活とは

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5時起床。 半開きの目のまま、布団を出る。もう、目覚ましなしでも起きられるようになった。 夫の弁当の支度。 冷食ばかりだとため息と共に弁当箱が返ってくるので、適度に手作りのものを入れる。 昨日は卵焼きとウインナー 今日は インゲンとベーコンでも炒めとくか。 6時近くになると、3歳になったばかりの息子が起きてくる。 彼もまた、目覚ましなしで毎日規則正しく起きてくる。そういうところ、旦那に似なくてよかった。 「かか、おあよー」 「おはよう、風くん」 3月生まれの風太は、同い年の子と比べると言葉も動きも遅い気がするが、嫌でも周りがそれを指摘するので、自分だけは彼のペースを見守ろうと聖子は決めていた。 「風くん、朝ごはんパン?ご飯?」 「わかぁめ」 「ご飯ね、おーけー」 わかめ、は、わかめふりかけのこと。つい最近買ってみたらこれが大当たりして、何にでもかけたがっていた。 「とーと、起きる?」 「んー昨日遅かったから、行かない方がいい、、」 言葉の途中で、風太は寝室に走り出す。 「とーとー!あーさ!!」 「んーーおーー」 夫、淳の寝起きは最悪だ。
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